こんにちは、データレンズテクノロジーです。
前回、レンタルオフィスのユーザーレビューを分析した結果、ユーザーは清潔感、音、スタッフの接遇、そして設備を主な評価項目としていることがわかりました。
これらの要素は顧客満足度を高める上で非常に重要ですが、特に主観的な要素については、優先順位をどうつけるべきか迷ってしまいますよね。
そこで私たちは、特に主観が入りやすい「音」と「清潔感」という要素に注目しました。
今回はデータがレンタルオフィスのレビューであることを考え、
「もしかしたら、この2つへの評価は、『音』の方が意見が大きく分かれるのではないか?」
という仮説を立て分析を進めてみました。
「肌感覚」と「データ」のギャップ:高評価・低評価の分布に迫る
まず、「音」と「清潔感」の意見の分かれやすさを比べてみました。
データに意味のある差があるか調べてみたところ、意外な結果が出ました。「統計的に見ると、その差は偶然の範囲と言えるくらい、はっきりとした違いはない」という結果になったのです。
正直、この結果には私も最初は驚きました。
「本当にそうなのか?」という疑問が残ったんです。
なぜなら、レビューを肌感覚で読んでいると、「音」に対しては良い評価と悪い評価がはっきり分かれているように感じていたからです。
そこで、この肌感覚とデータのギャップを解消するため、さらに一歩踏み込んで分析を進めることにしました。具体的には、「高評価や低評価のレビューが、それぞれどのくらい出ているか」という、より細かい部分に注目して分析を進めてみました。
その結果がこちらです。

このグラフは、音と清潔感という2つの評価項目について、ユーザーからの5段階評価の割合を比較したものです。
グラフを見ると、「音」も「清潔感」も「5」が最も高いものの、「音」は約50%が「5」と特に高評価に集中しています。一方で、「清潔感」は「4」と「5」に分散する傾向にあります。
低評価に目を向けてみると、「音」はわずかですが「清潔感」よりも「1」に多く存在します。この「最高」と「最低」への評価の偏りこそが、「音」が顧客満足度において意見が割れやすい、つまりより重要な項目であることを示唆しています。
「音」対策を優先すべき理由
このデータは、レンタルオフィスの顧客満足度向上において「音」への戦略的投資が効果的であることを示唆しています。
- 高評価層の定着と拡大: 「音」の最高評価層はリピートや口コミに繋がりやすく、この満足度をさらに高めることで優良顧客基盤を強化できます。
- 全体の顧客満足度向上: 低評価の原因を特定し改善することで、離反リスクのある顧客層を引き上げ、全体の顧客満足度を大きく底上げすることが期待できます。
顧客の「リアルな声」分析ならデータレンズテクノロジーへ
このレンタルオフィスレビュー分析は、私たちの「データ分析からの戦略策定」サービスの一端です。
顧客の「リアルな声」をデータとして活用し、ビジネス課題を解決したいとお考えでしたら、ぜひ一度ご相談ください。
『音』は、レンタルオフィスの顧客満足度を飛躍的に向上させるカギかもしれません。
では、具体的にどこに投資すれば、最大の効果が得られるのでしょうか?
次回は、データが示す『音』に関する顧客インサイトと、それを基にした具体的な事業戦略について掘り下げます。
最後まで読んでいただきありがとうございました!