こんにちは、データレンズテクノロジーです。
今日は、ユーザーレビューのレーティングについてお話ししたいと思います。
顧客満足度の向上やサービスの質改善に取り組む中で、ユーザーレビューのレーティングを重要な指標として活用している企業は多いでしょう。しかし、その数字だけで、顧客の「本音」や具体的な課題を本当に捉えきれていると言えるでしょうか?
「レーティングは高いのに、なぜか顧客離れが進んでいる…」
「満足度は高いはずなのに、リピートに繋がらない…」
もし、このようなお悩みを抱えているなら、その原因は「レーティングだけでは見えない顧客の本音」にあるのかもしれません。
ここに、私たちが自然言語処理でアプローチする価値があります。
自然言語処理が「本音」を炙り出す仕組み
では、どうすればレーティングに隠れた顧客の本音を理解できるのでしょうか? 自然言語処理は、以下のようなアプローチで顧客の感情を読み解きます。
この技術を使うと、顧客が書いたレビューの中から、『Wi-Fiが遅くてイライラした』とか『入退室の手続きが面倒だった』といった具体的な声や気持ちを見つけ出せます。そして、『Wi-Fi』や『入退室』といった項目に対して、どれくらい不満を感じているのかを数字で見える化できるのです。その結果、何が顧客の満足度を下げているのかが、一目でわかるようになります。
具体的な分析事例:レンタルオフィスにおける「入退室」問題
それでは、実際にレンタルオフィスのユーザーレビューを自然言語処理を用いて分析した事例をご紹介します。


左側のグラフは、顧客が「レーティング1(最も低い評価)」をつけた際に、どのカテゴリーに対して不満を感じたかの割合を示しています。一方、右側のグラフは、私たちが行った感情分析によって明らかになった、各カテゴリーに対するネガティブな感情表現が占める割合です。
これらのグラフを比較すると、非常に興味深い事実が浮かび上がってきます。
顧客が「レーティング1」を付ける際、直感的に思い浮かべやすい不満点としては「音」や「清潔感」が上位に来る傾向があるようです。しかし、感情分析のスコアを見てみると、「Wi-Fi」や「入退室」、「スタッフ対応」といったアスペクトに対する不満やストレスが浮き彫りになっています。
特に「入退室」は、レーティングでは目立ちにくいにもかかわらず、感情スコアではネガティブな言及の割合が高いという結果になりました。これは、レンタルオフィスの顧客が「スムーズに入室できて当たり前」という高い期待を持っているからこそ、少しでも問題があるとそれが強い不満に繋がりやすいアスペクトであることを示唆しています。
ユーザー体験の深掘り
レーティングはあくまで、顧客が最終的に下した「結果」としての評価に過ぎません。しかし、感情スコアは、具体的な体験の中で「喜び」や「不満」がどのように生まれ、どれほどの度合いだったかを示してくれます。
この違いを分析することで、顧客が「どのようなシチュエーションで、何に対して、どんな感情を抱いているのか」をより具体的に想像できるようになります。そしてそれは、顧客の真のニーズを理解し、より良いサービスへと繋げるための重要な第一歩となるのです。
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貴社のレビューには、どんな『本音』が隠されているでしょうか?
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