こんにちは、データレンズテクノロジーです。
レビュー分析において、AIと自然言語処理の活用は今や不可欠です。これらの技術を用いることで、大量の自由記述レビューの中から、人間の目では見逃しがちな顧客の感情、意図、そして具体的な不満点を正確かつ迅速に抽出できます。この高度な分析こそが、ECサイトの評価を劇的に変える鍵となります。
前回のブログでは、ECサイトの評価が「商品」ではなく「顧客体験」で決まるという結論をお伝えしました。今回は、その顧客体験をさらに深掘りしていきます。
あるECサイトのレビューを「注文・決済」「発送・配送」「商品」「梱包・同梱物」「カスタマーサービス」の5つのプロセスに分解し、EC運営者が本当に注力すべきプロセスがどこにあるのかを明らかにする方法についてご紹介します。
データが語る、ECサイトの真の弱点
早速ですが、各プロセスに対する顧客の評価をグラフで見てみましょう。
この棒グラフは、それぞれのプロセスについて、顧客がどのように感じているか、ポジティブ(高評価)、ニュートラル、ネガティブ(低評価)の3段階で評価してその割合を示しています。

グラフを見ると、各プロセスで一定数のネガティブな意見が見られますが、特に「カスタマーサービス」はネガティブな割合が突出しています。このプロセスに言及しているレビューのうち、70%を超えるものがネガティブな内容でした。他の項目ではネガティブな割合が40%〜50%台に留まっていることを考えると、この点は早急な改善が必要な課題と言えるでしょう。
カスタマーサービスの対応を詳細に見てみたところ、『問い合わせの返信が遅い』『事務的な対応でがっかりした』といった声が目立っていました。
これは、商品に何か問題があったとき、あるいは問い合わせをしたときに、ショップの対応が悪ければ、顧客はそれだけで高い確率で低評価をつけてしまうことを意味しています。
ECサイトのレビューを劇的に改善する3つのステップ
では、このデータに基づき、何をどの順番で改善すべきでしょうか?私たちは、以下の3つのステップを提案します。
- 最優先:カスタマーサポートの体制を立て直す
- このプロセスに言及しているレビューのうち、ネガティブな割合が70%を超えていることを改善するため、問い合わせへの返信速度を上げ、丁寧で的確な対応を徹底する必要があると言えます。AIチャットボットやFAQの充実も有効です。
- 次点:配送と梱包の品質を向上させる
- 梱包・同梱物も、50%を超えるネガティブな評価を抱えており、早急な対応が必要です。 実際にレビューを詳しく見てみると、「箱が破損していた」や「食品なのに箱が汚い」といった声が目立ちました。こうした不満を防ぐためにも、商品に合わせた丁寧な梱包を徹底することが求められます。
- 継続:発送・配送プロセスの摩擦をなくす
- 同じく50%以上のネガティブな割合を抱える「発送・配送」。スムーズな体験を提供するためには、注文日と発送日の間に生じる摩擦を減らすことが重要です。発送までのリードタイムを短縮したり、注文から発送までのステータスを詳細に伝えるなど、継続的な改善が求められます。
このようにECサイトのレビューは、単なる「商品」の評価ではなく、「サービス」全体の評価であることがわかります。この事実を念頭に、データが示す「最も弱い部分」を優先的に強化していくことが、レビュー平均点を向上させるための最短ルートと言えます。
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データが示す『最も弱い部分』を優先的に強化することが、売上と顧客満足度を同時に高める最短ルートと言えることがお分かり頂けたでしょうか。
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