こんにちは、データレンズテクノロジーです。
ECサイトを運営されている皆さんは、レビューの評価を日々の事業活動において非常に重要な指標とされていると思います。
多くのECサイト運営者が、レビューの平均点を上げるためにまず考えることといえば、「商品のラインアップを増やすこと」や「競合よりも魅力的な価格を設定すること」かもしれません。これらの施策は間違いなく重要ですし、多くの成功事例を支えてきました。
しかし、もし顧客が本当に重視しているのが、それだけではないとしたら?
もし、顧客が重視する順番が分かれば、ECサイトのレビュー改善における真の優先順位を見つけ出すことができます。
今回のブログでは、AIと自然言語処理の技術を使って、「顧客の評価を決定づけるのは、いったいどの要素なのか?」という問いに対する客観的な答えを見つけ出す方法をご紹介します。
レビュー評価を決定づけるのは、どの単語か?
今回、あるECサイトのレビューデータをAIを使って分析し、高評価のレビューと低評価のレビューを分ける「決定的な単語」を調べてみました。
早速、分析結果のグラフを見てください。

このグラフは、レビューの中から高評価と低評価を判別するために、どの単語が最も重要だったかとその重要度を表しています。
グラフを見ると、「商品」「価格」といった単語も含まれていますし、「満足」「安い」「値引き」「たくさん」といった単語も上位にランクインしています。これは、商品ラインナップの豊富さや、手頃な価格設定が、ポジティブなレビューを引き出す上で重要な要素であることを示しています。
顧客は「商品」ではなく「体験」に評価をつけている
しかし、注目すべきはランキングのトップです。
最も重要度が高かったのは「問題」、次いで「対応」でした。
さらに詳しい分析を行うと、これらの単語は商品の不具合や不満だけでなく、それらに対するショップの「対応」が顧客にとって不十分と感じた場合に多く使われていることがわかりました。
具体的には、「届いた商品に問題があったのに、ショップの対応が遅い」や「問い合わせたが、まともな回答がもらえず不快だった」といったコメントが頻繁に語られていました。特に食品の場合、配送時の破損や品質の劣化といった問題は、食の安全に関わるため、消費者が非常に神経質になるポイントです。
まとめ:ECサイトのレビューは「顧客」の体験を反映している
この結果は、改善策として考えがちな「商品そのもの」よりも、「顧客体験(カスタマーエクスペリエンス)」がレビュー評価を大きく左右していることを物語っています。
良いレビューは、期待通りの商品が届いたことに加え、スムーズな買い物体験や、安心できるサポート体制によって生まれます。一方、悪いレビューは、商品に問題があった場合だけでなく、問題が起きた際の不満な対応によって大きく評価が下がってしまうことが示唆されます。
この事実を踏まえ、次回のブログでは、注文、決済、配送、カスタマーサービスといったECサイトの各プロセスをさらに深く掘り下げて分析し、「どこを優先して改善していくべきか」について語っていきます。
顧客の「リアルな声」分析ならデータレンズテクノロジーへ
ECサイトのレビューは、『商品』の評価ではなく『サービス』全体の評価です。
データが示す『最も弱い部分』を優先的に強化することが、売上と顧客満足度を同時に高める最短ルートと言えるでしょう。
御社のECサイトの『隠れた弱点』をデータで明らかにしてみませんか?
顧客の「リアルな声」をデータとして活用し、ビジネス課題を解決したいとお考えでしたら、ぜひ一度ご相談ください。
“Lens for Customer Voice”(VoC分析サービス):詳細はこちら
ご相談・お問い合わせ:こちら
最後まで読んでいただきありがとうございました!
